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Webマーケティング入門 公開日:2022.12.20

ディスプレイ広告を改善するには? 流れや必要な指標を解説

Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)

認知度の拡大や売上アップのために、ディスプレイ広告を活用している企業も多いでしょう。しかし、さまざまな要因によってディスプレイ広告の効果が思うように得られないケースがあります。

本記事では、ディスプレイ広告の効果を改善する方法と、実際に取り組むときの流れを紹介します。ディスプレイ広告の運用に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

ディスプレイ広告の効果確認の重要性

ディスプレイ広告だけでなくWeb広告全般にいえることですが、広告は出稿して終わりではなく、「どのくらいの効果が出ているか」「広告費はいくらかかったか」などの確認が重要です。

これらを確認しておかなければ、「出稿している広告の効果が出ていないことに気付かず、費用をかけ続けていた」といった広告費の無駄遣いを防げません。また、出稿直後は効果が出ていた広告も、市場の変化や競合の登場によっていつの間にか効果が下がっていることもあります。

上記のような事態にいち早く気付いて適切な対策をおこなうために、ディスプレイ広告を運用する際には定期的に効果を確認するようにしましょう。

そもそもディスプレイ広告とは

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリケーションに設置された広告枠に配信されるWeb広告です。広告クリエイティブに画像や動画を使用できるのが特徴で、バナー広告ともいわれます。

広告を配信する対象を、年齢・性別・地域・過去の検索キーワードなどさまざまな属性でターゲティングでき、主に認知度の拡大やブランディングのために活用されています

ディスプレイ広告について、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ディスプレイ広告とは? リスティング広告との違いと出稿方法」を読む

ディスプレイ広告の効果を改善するには?

ここでは、ディスプレイ広告の効果を改善するための7つの方法を解説します。

①問題点と課題を抽出する

はじめに、効果を検証してどのような問題点や課題があるのかを把握する必要があります。抱えている課題の内容によっておこなうべき対策が変わってくるため、まず問題や課題を洗い出し、そこから適切な改善方法を検討することが重要です。

②LPを最適化する

広告からの流入はあるのに購入や申し込みにつながっていない場合は、LPの内容を見直してみましょう。例えば、「LPが表示されるまでに時間がかかる」「バナーからイメージする内容とLPの内容が合っていない」などは、ユーザーがページから離脱してしまう原因になります。

このような課題が発覚した場合は、表示速度の改善や広告クリエイティブとLPの関連性の見直しをおこないましょう。ユーザーの途中離脱を防ぐことで、広告の効果を改善できる可能性があります

③リターゲティングを使う

リターゲティング

ディスプレイ広告のターゲティング方法のひとつに、「リターゲティング」があります。リターゲティングは、自社のWebサイトや広告にアクセスした履歴のあるユーザーに対して広告を配信する手法です。

訪問履歴のあるユーザーは自社の商品やサービスに興味を持っている可能性が高く、広告を配信するとサイトに再訪してくれる可能性があります

Yahoo!広告でリターゲティングをおこなうには、訪問履歴のあるユーザーを「オーディエンスリスト」に蓄積し、そのリストに含まれたユーザーを配信対象とする設定ができる「サイトリターゲティング」の機能を利用します。

ウェブサイトを訪問したユーザーに広告を配信する(サイトリターゲティング)」について詳しく見る

また、オーディエンスリストに含まれるユーザーと行動履歴が似ているユーザーに広告を配信することも可能です。

ターゲットリスト「類似リスト」とは?」を読む

オーディエンスリストとは」について詳しく見る

このように、リターゲティング広告は広告効果の向上が期待できます。まだ利用していない場合はターゲティング設定に取り入れてみてください。

ターゲティング広告について、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ターゲティング広告とは? ターゲティングの種類や必要性を紹介」を読む

④プレースメントの指定・除外設定をおこなう

ディスプレイ広告は、ターゲットのユーザー属性だけでなく広告を掲載するサイトやコンテンツのカテゴリを指定できます。例えば、「化粧品の広告を美容系サイトの広告枠に配信する」といった設定が可能です。

「広告を配信したいサイト」だけでなく、例えばYahoo!広告のプレイスメントターゲティングでは「除外」設定ができるため、「広告を配信したくないサイト」の設定も可能です。必要に応じて除外設定もおこないましょう。なお、カテゴリ指定のサイトカテゴリーターゲティングでは、除外設定ができないことには注意が必要です。

配信先サイトの内容によっては、ユーザーに不快感を与えたり企業イメージがダウンしたりする恐れがあるため、前もって設定しておくことがリスク回避につながります。

除外設定をおこなうことで、商品やサービスと関連性の高いサイトにだけ広告を配信できるようになります。その結果、ターゲット層のユーザーに効率的に広告を届けられ、費用対効果の改善も期待できます

プレイスメントターゲティング」について詳しく見る

サイトカテゴリーターゲティング」について詳しく見る

⑤A/Bテストを実施する

ABテスト

ディスプレイ広告の効果をより高めるには、A/Bテストの実施も効果的です。A/Bテストとは、複数の広告クリエイティブを用意して効果を比較するテストのことです。2パターンだけではなく、3パターン以上でテストすることもあります。A/Bテストを繰り返して、より効果の高いクリエイティブを採用していくと、クリック率やコンバージョン率の向上が目指せます

A/Bテストの正確な結果を得るには、比較したいクリエイティブの配信機会が平等になるように調整が必要です。Yahoo!広告ではディスプレイ広告の配信機会を平等に自動配信できる「A/Bテスト」機能を提供していて、このような機能を活用すると簡単にA/Bテストがおこなえます。

A/Bテストについて、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ABテストでディスプレイ広告を改善するには? 方法とポイントを紹介」を読む

⑥配信回数を調整する

配信回数が多すぎるため成果が出ない、ということも起こりえます。ユーザーとの接触回数を増やすのは大切ですが、同じ広告があまりに何度も表示されると、かえってユーザーは不快感を覚えてしまいます。

一度不快感を覚えてしまうと「クリックしたい」という意欲も削いでしまうため、配信回数の適切な管理が重要です。配信回数が多すぎた場合は、配信回数の調整で効果の改善が期待できます

広告の配信回数は、リーセンシーとフリークエンシーの設定で調整します。リーセンシーは「広告とユーザーが接触する間隔」、フリークエンシーは「広告とユーザーが接触する頻度・回数」のことです。短期間に何度も同じ広告が配信されないように、リーセンシーとフリークエンシーの設定を見直してみてください。

リーセンシーとは? フリークエンシーとの違いとWeb広告での活用方法」を読む

フリークエンシーとは? リーチとの違いや適切な回数の決め方」を読む

⑦ターゲットの見直し

ターゲットの見直し

ディスプレイ広告は、年齢・性別・地域・デバイス・過去の検索キーワードなどさまざまな属性でターゲットを設定できます。広告の効果を高めるには、適切なターゲット設定も重要です

ターゲット設定が広すぎると、本来のターゲット層ではないユーザーにまで広告が配信されてしまう可能性があります。ターゲット層ではないユーザーはクリックや申し込みにつながりにくく、ターゲット以外への広告配信は費用対効果を下げる要因となるため注意してください。

自社の商品やサービスのターゲット層に絞って広告が配信されるようにターゲット設定を見直すと、広告効果の改善が見込めます。

ディスプレイ広告の効果改善の流れ

ディスプレイ広告の効果改善の流れ

ここでは、ディスプレイ広告の改善に取り組む際の一般的な流れを紹介します。

現状を把握し分析する

はじめに、広告の成果や課題を洗い出し、分析をおこないましょう。現状の把握と分析には、確認すべき指標がいくつかあります。複数の指標の具体的な数値を確認し、効果改善の余地があるのかどうか検討します。

必要な指標

以下で、現状把握と分析に必要な3つの指標を紹介します。

ディスプレイ広告の効果測定について、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ディスプレイ広告の効果測定方法とは? 効果的な使い方やリスティング広告との使い分け方」を読む

インプレッション数

インプレッション数は、広告が配信された回数を表します。インプレッション数が少ない場合、そもそも広告が十分に配信できていない可能性があります。広告が配信されなければクリックなどのアクションにつながらないため、インプレッション数は重要な指標です。

また、後述するクリック率の算出にもインプレッション数を用いるため、インプレッション数ははじめに確認すべき指標であるといえます。

インプレッションについて、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

インプレッションとは? 関連指標や増やす方法を紹介」を読む

広告のクリック数・クリック率

クリック数・クリック率は、広告がクリックされた回数と割合を示す数値です。クリック率は、「クリック数÷インプレッション数」で計算します。

クリック数やクリック率が低い場合、広告に興味を持ってくれているユーザーが少ないことを意味します。また、インプレッション数で費用が決まる課金体系の場合は、クリック率の低さは費用対効果の悪化につながるため注意しなければなりません。

クリック率について、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ディスプレイ広告の平均クリック率(CTR)は? 改善ポイントも紹介」を読む

コンバージョン数・コンバージョン率

コンバージョンとは、最終的に目標とするユーザーのアクションのことです。「会員登録」「サービス申し込み」「商品購入」「資料請求」など、広告によってコンバージョンに設定するものが変わります。

どれだけインプレッション数やクリック数が多かったとしても、コンバージョンにつながらなければ本来の目的は達成できていません。むしろ、コンバージョンにつながらないインプレッションやクリックが多いほど、費用対効果は悪くなるため注意してください。

また、広告のクリック率・コンバージョン率を上げる方法について、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

広告のクリック率・コンバージョン率、動画の再生率を上げるには」を読む

課題や問題点の解決策を抽出する

現状と解決すべき課題が把握できたら、具体的な解決策を洗い出します。考えられる問題点と解決策を単純にピックアップしていく方法もありますが、効率的に課題を抽出するにはロジックツリーなどのフレームワークを活用するのがおすすめです。思いつくものを洗い出すだけでは抜け漏れがある可能性があるため、フレームワークを活用してより効果的に解決策を見つけましょう。

解決策を実施する

解決策を洗い出したら、実際に取り組みを進めます。解決策を実施したらそれで終わりではなく、再度効果を測定しましょう。効果測定と改善を繰り返し、より効果を高めていくことが大切です。

ディスプレイ広告の効果改善をおこなうときの注意点

ディスプレイ広告の改善をおこなうときは、「継続的に効果改善に取り組む」「中途半端にしない」の2点を意識してください

市場の変化や競合の存在など、外部要因によっても広告の効果は日々変化するため、広告運用では効果測定と解決策の実施を繰り返すことが大切です。一度解決策を実施しただけで満足するのではなく、継続的な取り組みが求められます。

効果測定や解決策の検討には手間や時間がかかるため、ほかの業務に追われているうちに「課題を見つけたのに解決策を検討しないまま放置していた」といった事態に陥ることもあるかもしれません。しかし、これでは改善は見込めないため、取り組みを中途半端にしないことも重要です。

ディスプレイ広告の効果改善をするには効果検証が大切

ディスプレイ広告の効果が思うように得られない場合、その要因はさまざまです。まずはインプレッション数やクリック数などの数値データを使って広告の効果を検証し、どのような問題や課題が潜んでいるのか洗い出してみましょう。効果測定と解決策の実施を繰り返し、ディスプレイ広告の効果をより高めていってください。Yahoo!広告では、課題点の洗い出しや改善のご提案など、専門スタッフによるサポートを行っておりますので、ぜひご活用ください。

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